熊本への移住

 

2020年6月、東京の蒲田から熊本県へ移住してきて一年半ー。

 

2度目のお正月を迎え、熊本の寒さにも慣れてきたこの頃。

 

 

娘も1歳9ヶ月になり、平日は保育園に通い、

土日は「じいじ！ばあば！」と言うので

 

車で15分の距離にある主人の実家へ遊びに行くことが最近の日常。

 

 

最初は熊本生活は不安ばかりだったな。。。

 

 

コロナ渦での移住の決断

 

2020年3月に新型コロナウイルス対策の特別措置法が設立されたことで、

IT企業に勤めていた主人は完全テレワーク勤務となり、まもなくして生まれた娘と、

家族3人、不要不急の外出を控え、家で過ごしてきた。

 

私もIT企業勤めを長年していたため、娘を保育園へ預けて早く復帰し、家計を支えたかった。

 

妊娠して仕事を辞めてから出産に至るまで、こんなに長い時間働かずに家にいたことはない。

 

 

私は家にいるよりも外で働いていたい「仕事人間」だったので、

首のすわっていない娘だからとずっと一緒にいるのは本当にきつかった。

 

 

けれど、仕事復帰の前に、陣痛30時間してやっと出産を終えたため、

 

体のあちこちが痛くて立って歩くのだって、排泄するのだって痛くて仕方なかったから、

働きたいという思いよりも、新生児の娘がいる日常に慣れることや、

まず睡眠不足をどうにかしたいという、体のSOSを何とかするほうが先だった。

 

（1年後、産後回復しない腰痛の正体はヘルニアだったことを知る。人生初。苦笑）

 

そんな中、新生児の娘をコロナが蔓延している東京で外に出すわけにいかず、

 

最低限の日用品・食品の買い出しのみで、その他はずっと家の中にいるため、

 

気が狂いそうだった。

 

 

コロナ渦で採用も少なく、しかも保育園に預けられるのは最低でも生後6ヶ月から。

 

東京での待機児童はとても多く、私も退職していたため無職。

 

認可保育園に入れる希望はなかった。

 

 

主人は熊本出身、私は北海道出身、ともに両親は故郷にいるため、

 

育児で誰かの助けを求めることが出来る環境ではなく、

 

これからどうしようと、先の見えない不安に心に余裕のない育児生活。

 

主人の祖父が心臓の調子が悪いという連絡を受ける

 

とても家族愛の強い主人の実家家族。

 

私の祖父母は全員、私が東京生活をしている間に他界し、当時は事情があり死に目には会えなかった。

 

葬式に出られないときは電報を送ったり、一回忌などに会いに帰省した時、

仏壇の前でとても後悔した。

 

生前にもっと会っておけば良かったー。

 

 

主人はまだ大切な家族の死に目に遭遇したことはない。

けど、私と同じような思いをして欲しくない。

 

このまま東京にいても、コロナも心配。

待機児童でいつ保育園に入園できるかもわからない。

 

そして、出会った時から主人は生まれ育った熊本にいつか帰りたいと言っていた。

 

私も主人もおじいちゃんおばあちゃん子。

 

両親には言えないことでも、祖父母には言えたこととか、

祖父母に可愛がられてきた思い出があるため、

 

娘にも祖父母と一緒に過ごす時間を作りたいと思っていた。

 

東京オリンピック開催の時には一時的に治安が悪化することが怖くて東京に居たくないなど。。

 

色々な理由があったため、

 

東京で二人きりで子育てをするより、主人の地元に移住して、

保育園も、仕事も、子育てもやっていこうと決めた。

 

 

交通の不便さ、モラルの低さ

 

これを言うと炎上しそうですが、

私は自動車運転免許を持っていないので、電車で交通の不便が無いような熊本市内に移住してきました。

（車酔いが酷いので、バスはNG）

 

 

なのに。。。！！！

 

電車と言っても生活圏を移動するのは路面電車。

 

ベビーカーを引いているのに、バリアフリーがされていない車両のため、

３段もある乗車・降車用の階段を娘を乗せたままベビーカーを持ち上げて狭いドアを

娘を落とさないように神経使って乗り降り。。。

 

車掌さんに手伝ってくださいとお願いするも嫌な顔をする人もいるし、

ベビーカーの乗せ方も知らない危険な持ち方をする人もいる。

 

電車だけじゃない。

 

バリアフリー化が施されていない歩道、無駄に高すぎる道端の縁石。

 

ベビーカーで娘を連れての生活だったため、本当に不便で不便で。

 

横断歩道の歩行者用信号はとても短いし、

横断歩道なのに、縁石に引っかかってベビーカーがつまづき、何度も娘を投げ出しかけた。

 

※信号が短すぎるので、渡りきる前に赤信号に変わってしまうから、急いで小走りで行くしかない。

 

そして、自動車用の信号が赤になっているのに、無視して走り去っていく自動車。

 

信号のない横断歩道で渡りたいのに、ほとんどの自動車が止まってくれない。　

 

すれ違う人たちの歩きタバコに、タバコのポイ捨て。。。

 

赤ちゃんを連れているのに、平気で路上喫煙をしていて悪びれもしない。

 

東京より人口が少ないはずなのに、

圧倒的に不清潔さ、モラルの低さが目立つ。

 

 

東京では歩きタバコ禁止の条例があり、罰則もある。

 

熊本は、弱者に対して優しくない。

 

 

都内にいたら、少なくとも交通の不便さやモラルの低さを最小限で済ませられたというのに、

 

本当にストレスを感じない日はありませんでした。

 

 

ここまで書いてきて、思い出すと今でもつらい日々ばかりですが。。。

 

悪口に聞こえますか？

 

私はそんなことはないと思います。

 

東京は日本一お金のある都市

 

ただ、私も北海道の田舎で育った身。

 

東京に住んでいたのは19～32歳までの13年間。

 

北海道では母親として過ごしたことが無いから、不便さは正直なところ分からない。

 

東京はお金のある都市だと、熊本に移住してきて改めて体感しました。

 

バリアフリー化や交通機関の整備、モラルの徹底。

ハラスメントに対するコンプライアンスへの取り組みー。

 

整備するための莫大な税金。

 

もちろん都民でいる間は、政治家や国のお金の使い方に関して、

高い税金払っているのにそんなことに使うなんて！とか、色々思うところはありましたけど。苦笑。

 

熊本に来たから、ではなく、

 

【東京を出てきたから】

 

不便に感じるのは当然のことなのかもしれない。

 

熊本に来てよかったこと

 

 

 

 

色々と不便さを感じつつも、2021年４月に普通運転免許を取ってから、足が出来たことで

とても不便さは解消できました。

 

やはり車が無いと生活できないというのも、地方ならではなのかな。。

 

熊本に来て一番良かったことは、

 

子育てがしやすい。

 

コンビニ、スーパー、田んぼ、土地が広いから？

東京とは比較にならないほど、施設も道も大きくてゆとりがあって、

 

自由に体を動かせるようになってきた１歳の娘が小走りしても人にぶつからないほど、

 

密集している場所が少ない。

 

 

そして、熊本の家は、東京の家賃相場より圧倒的に安く、

東京で1LDKで約12万円だったのに、2LDKで約8万円！

 

なんだかんだ、都市部ではあるため、日用品、食品、服など、ちゃんと買えるし、

何より熊本の棚田のみかんはとんでもなく美味しい。

 

馬刺しも、とんこつラーメンも、お米も本当に美味しい。

 

 

あとは、義理の両親、祖父母の育児への協力がとても助かっています。

 

アクセサリー作家を始めてから、主人を始め、義理の家族にはよく娘を見てもらっていて

私は休日の間も仕事をしていたり、買い物に行けたり、とても良くしてもらっている。

 

 

孫をとても愛しそうに甲斐甲斐しく面倒を見てくれる両親には本当に感謝しているし、

主人と一緒に私までご飯を食べさせてくれたり、いろんな美味しいものを教えてくれたり、

すごく良くしてもらっていて、頭が上がりません。(´；ω；`)

 

 

今、東京に戻りたいかと聞かれると、

 

 

 

 

 

今は、戻りたいとは思いません。

 

娘もじいじ、ばあばが大好きで、平日も休日も関係なく朝起きると

 

「じいじ！ばあば！」と言って

 

今日は行かないの？って主張してきます(笑)

 

可愛くて仕方がない娘と、いつも守ってくれる主人と、両親家族。

 

大変なことはどこにいてもあるけど、今の幸せな時間がずっと続いて欲しいなと思うばかりです。